†黒ウサギの仕事†Ⅱ
遠くから車の音と誰かの声が聞こえた。
でも僕はその声さえ恐怖を感じた。
「黒ウサギ!黒ウサギ!」
雷の声だ。
「さ、早く乗せて」
亞蓮の声もした。なんで僕の居場所が?
「痛いっ!」
「我慢して、すぐだから」
やめて。僕に触らないで。
僕は雷にひどい事したんだよ。
僕なんかが助けてもらっちゃいけないんだよ。
「雷…離して…」
「黒ウサギ、落ち着いて」
僕は一体何をしたいんだ?
もうわからないよ…。