†黒ウサギの仕事†Ⅱ

俺は何のためらいもなく黒ウサギ達がいる部屋のドアをノックした。


コンコン……。





中からは何の返事もない。
確かにいるはず。何故だろう?



「黒ウサギ、亞蓮?いるんだろ?」
俺はドアの向こうに話しかけた。


「……………………………」

中からはやはり何の返事もない。
返事だけではない。物音1つしなかった。


おかしい。そう思った時だった。




「雷さん、こっちへ入って来てください」

亞蓮の声がした。
なんだ、やっぱりいるんじゃないか。




「雷、来ちゃダメだ。あっちへ行ってろ」

今度は黒ウサギの声がした。
何か様子がおかしい。いつものあの落ち着いた黒ウサギの声ではない。
緊張と興奮………。まるで仕事の時の黒ウサギの様な気がした。



「……入ってもいい?」

俺は気になった。二人は何をしているんだ?今何が起こっているんだ?











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