放課後の夕日
ここしか居場所がないから。

そう、続けようと思った。

でも、言えなかった。

大体、つい今しがた会ったばかりの人にこんなこと言うのが妙なんだ。

私が黙りこくっていると、

「あ~~~~っ!!」

先輩がいきなり叫びだした。

思わずびくっと肩が震える。

「なんです!?いきなり!!?」

「もうこんな時間!?君、一人で帰れる?」

「え?いや・・・まぁ、家近いですし、いつも一人ですし・・・。」

「いや、オレが引き止めたせいだよね?送るよ。」

「いっ、いいですいいです!!結構です!何なら親に迎えに来てもらいますから。」

「そう?ごめんね!!」

言うや否や先輩は風のように走り去って行ってしまった。

と、思ったら戻ってきて、

「また、歌聞かせてね。」



・・・やっぱり変な人だ。
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