サヨナラと言いたかった
「…何もそんな言い方することないのに。

冗談だよ…。本気で言ったんじゃない。
私だって、そんなことくらいわかってる…。」



私の声は震えていた。


こうちゃんはそんな私の様子に気づいて、焦って車を急停止させた。


「ごめん。

俺もそういうつもりで言ったわけじゃなくて、
なんか…その…
とにかくごめん。」


隣で必死に謝るこうちゃんの姿を見ていると、ますます冷静ではいられなくなった。




「もう謝らないでよ!」




私は大声を上げてしまった。

一度、切れた糸はもう元に戻すことはできない。

これまで溜まっていた気持ちが一気に噴き出した。

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