サヨナラと言いたかった
それから、私たちは時間を忘れて話し続けた。


昔二人で観た映画の話から昨日食べたアイスクリームの話まで、とにかくいろいろなことを話した。


こうちゃんは、本当に昔のままで優しくて面白くて温かかった。


「こんなに穏やかにこうちゃんと話せる日が来るなんて、あの頃は想像もつかなかったな。」


私がしみじみ呟くと
こうちゃんは少し小さな声で言った。


「ほんとはずっと、あやまりたかった。

・・・ごめん。

あのとき、ユイを傷つけたまま別れたこと、後悔してて。

いつか偶然、どこかで会えたらいいなってずっと思ってた。」

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