サヨナラと言いたかった
約束の時間の20分前なのに、こうちゃんはすでにそこにいた。
待ち合わせしていた喫茶店のガラス越しに映る懐かしい横顔。
最後に会ったとき、30歳だった彼は
5年の時を経て、35歳になっていた。
確かに見た目は少し老けたかな。
あの頃よりも痩せたみたい。
でも、大好きだった横顔は全然変わっていない。
「ユイ!」
ガラスの向こうから、こうちゃんが声をかけてくれた。
私も嬉しくて、
「こうちゃん!」と声を上げた。
軽く立ち上り
微笑んだ彼の左手の薬指にはしっかりと指輪がはめられていた。
私はそれを見て、なぜかほっとした気持ちになった。
奥さんと別れていなかったんだ。
待ち合わせしていた喫茶店のガラス越しに映る懐かしい横顔。
最後に会ったとき、30歳だった彼は
5年の時を経て、35歳になっていた。
確かに見た目は少し老けたかな。
あの頃よりも痩せたみたい。
でも、大好きだった横顔は全然変わっていない。
「ユイ!」
ガラスの向こうから、こうちゃんが声をかけてくれた。
私も嬉しくて、
「こうちゃん!」と声を上げた。
軽く立ち上り
微笑んだ彼の左手の薬指にはしっかりと指輪がはめられていた。
私はそれを見て、なぜかほっとした気持ちになった。
奥さんと別れていなかったんだ。