サヨナラと言いたかった
「電話の線、抜けてるけど


……なんで?」


こうちゃんが私に詰め寄った。
私は下を向いたまま、何も答えられなかった。


「ユイ!どういうこと?!
どうして電話線を抜かなきゃいけないんだよ?


まさか―――?。」


「少し前から無言電話がかかってきてて、
一日に10回くらい。」


「それって……。」


こうちゃんが言いかけた瞬間、
私はその言葉を遮った。


「違うよ!

だって無言電話だから、誰からかかってきてるかはわかんないでしょ!?

ほら、もしかしたら私のことが好きなストーカーかもしれないし。


相手にするのは気味が悪くて、面倒だから電話線抜いちゃってたんだ。
ほんと心配しないで!」



そう言って、私は無理やり笑った。

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