サヨナラと言いたかった
こうちゃんは10月に連休をとって
一度、家族の住む東京へ戻ることにした。
もちろん、
離婚についての話し合いをするために。
出発の日、
私は空港までこうちゃんを見送ることにした。
行きの電車の中で、
自然と無口になっていた私の手を
こうちゃんがそっと握り締めた。
「一週間、会えないけど頑張れよ。」
こうちゃんが、私の耳元で小さく言う。
「うん、こうちゃんもね。
私は何もできないけど、頑張って。」
無言電話のことも、
うやむやのままで
白紙の手紙についても、
こうちゃんには言わなかった。
これは奥さんと私の問題であって、こうちゃんには関わりを持って欲しくない
なぜかそんな気持ちになっていた。
一度、家族の住む東京へ戻ることにした。
もちろん、
離婚についての話し合いをするために。
出発の日、
私は空港までこうちゃんを見送ることにした。
行きの電車の中で、
自然と無口になっていた私の手を
こうちゃんがそっと握り締めた。
「一週間、会えないけど頑張れよ。」
こうちゃんが、私の耳元で小さく言う。
「うん、こうちゃんもね。
私は何もできないけど、頑張って。」
無言電話のことも、
うやむやのままで
白紙の手紙についても、
こうちゃんには言わなかった。
これは奥さんと私の問題であって、こうちゃんには関わりを持って欲しくない
なぜかそんな気持ちになっていた。