サヨナラと言いたかった
こうちゃんがアパートを引き払った事実を知った日、
私は自分がどうやって家までたどり着いたのかわからないほど憔悴していた。




目の前に見せ付けられた光景が頭から離れず、
一晩中泣いていた。




こうちゃんが、

私の元から去ろうとしている―――







現実を理解するのに、3日ほどかかった。


その後私は、こうちゃんが勤めていた会社に電話をして衝撃の事実を知った。



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