サヨナラと言いたかった
「私の心?」


「さっきの話を聞いてると、ユイは何だかまだ迷ってるような感じがしたから。


彼のこと、完全にふっきれてないんでしょ?」



私は数秒間、目を閉じて考えた。


こうちゃんと離れ離れになってしまった事実は、ここへ来てやっと自分なりに受け入れられるようになった。


でも、こうちゃんに対する想いを完全に捨てられるのか?
と聞かれると、


それは、絶対に『NO』。


忘れるなんて絶対に無理。

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