サヨナラと言いたかった
あの頃のことを思い出すと気持ちが落ち着かなくて、
心がぐらぐら揺れる。

そんな私の変化に和真は気がついていた。


「何かあったの?
気になることがあるならちゃんと言ってよね。」


心配そうに、和真が声をかけてくれた。


「うん…最近、ちょっと疲れ気味だからかな~。
なんか頭がうまく働かなくって。」


「頭が働かないのは、今に始まったことじゃないだろ。

少し気分転換してきたら?
七波のことは今日は俺が面倒見るからさ。」
< 9 / 117 >

この作品をシェア

pagetop