悪魔狩り屋と優しい悪魔
瞬間、教室の引き戸が開く音が響いた。
俺は引き戸の方を見る。するとそこには、俺のブレザーを持ち、息を切らしている凛童ちゃんがいた。
「安久李さん、これ……」
凛童ちゃんが俺が着ていたブレザーを渡す。
所々汚れていたはずのブレザーは、洗濯したてのように一点の染みもなくなっていた。
「汚れていたので簡単な処置をしておきました」
簡単な処置でこんなに綺麗になるなんて一体何をしたんだろう…?
「ありがと、凛童ちゃん」
俺は微笑みながら凛童ちゃんの頭を撫でた。
凛童ちゃんは少し顔をしかめながら大人しく撫でられてる。
俺は凛童ちゃんのしかめっ面に苦笑しながら優しく頭を撫でた。