悪魔狩り屋と優しい悪魔
綾芽side
私は新月の町を走っていた。
真っ黒のロングコートのフードが風で捲れる。
右手には長剣を模した神器、左手には38口径の対悪魔銃。
そう、私は現在悪魔狩りの真っ最中なのだ。
闇夜に紛れ、四方八方から悪魔が私に襲いかかる。
私は体制を低くし、悪魔の首を刺す。
『いやっはあああああああ!!!!!!』
悪魔が嫌悪感を掻き立てる叫びをあげ、手にしていた剣を振り下ろす。
腕に強い熱が帯びるのを感じる。私は唇を噛み、その痛みを堪えた。