悪魔狩り屋と優しい悪魔
私は急いで安久李さんからできる限り距離をとった
「ひどいなぁ、凛童ちゃん」
「うるさい!!」
私は急いで立ち上がると部屋の隅に転がっていた銃を拾い、弾をこめ直した。
1発ぶちかましてやろうかと考えたが、残念ながらこの銃は人間には効果がないのだ。
私は小さく舌打ちをすると、銃をホルスターに収めた。
「また行くの?」
安久李さんが尋ねた。私は小さく頷くと、鞘から抜け落ちたままの刀を拾い腰にさした。
「当たり前です。ここも長くは持たないんですし私は悪魔狩り屋ですから」
私は窓から外の様子を見る。悪魔の顔がドアップで映されている。結界を破ろうと四苦八苦しているようだが、びくともしないのだろう。随分苛立っているようだった。