悪魔狩り屋と優しい悪魔
「ねぇ、これ可愛くない?あ…でも綾芽はこっちのほうが似合うかな…?」
琴乃が私にファッション雑誌を見せながらいう。別に興味がないわけではないのだが、私よりも琴乃が着た方が絶対に似合いそうだと思う。
「どっちも可愛いよ。琴乃は何でも似合うんだから」
「もー、そんなこと言わないの。女たらしとか言われるよ?綾芽も女の子なんだから可愛い格好しないと。勿体ないんだから…」
琴乃が頬を膨らませる。子供っぽい仕草だが、琴乃がやると可愛らしく見える。
「…ねぇ、綾芽」
琴乃が雑誌を閉じ、私をみる。私は首をかしげて琴乃を見た。