悪魔狩り屋と優しい悪魔


小さな少女に、私の持っている銃が向いていた。見た目は普通の幼稚園児のような姿ーしかし、少女には不釣り合いの重厚な斧をもち、凄惨な笑みを浮かべていた。

中級悪魔か、少女の顔に標準を合わせて発砲する。しかし、弾は当たらず虚空に飛んでいく。少女が悪魔だという確信が持てた。私はふらつく体に鞭をうち、急いで間合いをとる。


殴られたからだろう。後頭部がずきずきと痛む。触れるとぬるりとした赤黒い血が手に付着する。

狼狽えてはいけない。私は悪魔を睨み付け、銃口を向けた。悪魔は待っていましたと言わんばかりの速度で私に向かって走り始めた


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