悪魔狩り屋と優しい悪魔
「あぁ、これか。猫に引っ掛かれたんだよ。昨日もふもふの三毛猫がいたから撫でようとしたらさ、バリーって」
安久李さんが微笑む。直感で、嘘だとわかった。根拠はない。だがーわかったのだ。
私は包帯の巻かれている彼の手をつかみ、包帯をほどき始めた。
「うわっ!!凛童ちゃん!?なにしてんの!?!!?」
安久李さんがほどかれまいと、抵抗する。私は何かあると気付き、彼の包帯を取り払った。
包帯のしたから、真っ白なガーゼが覗く。私は乱暴にそれを剥がした。
瞬間、私は息を飲んだー