先生 〜柚子side〜
デート?!
日曜日。
真っ青な青空のもと、待ち合わせ場所につく。
昔からの癖で、30分前には待ち合わせ場所に着いていた。
ちょっと時間を潰そうとしたとき、見慣れた顔が……。
「聡史?!」
「おお、柚子。はえーな」
自分だって早く着いたくせに。
「聡史だって、メッチャ早くない?」
「ああ、クセ。バイトしてるから、なんか早く着くクセがね」
そう言いながら、ケータイを開く。
赤くブランドのロゴが入った黒いポロシャツに、腰ではいたジーンズ。
ツーブロックのアシメな髪型が、チャラさを倍増させてる。
「ふーん。それにしても、相変わらずチャラいね」
「はぁ?どっからどう見ても正統派だろ!!」
ケータイをいじりながらも、すかさずツッコミをいれる聡史。
そういうとこが、慣れてる感じなんだよね。
「あれっ、あーマジか」
なんて、ケータイ見ながら呟いてる。
「どーした?」
「遊、熱出たから今日来れないって」
ケータイをしまいながら話す。
ええっ、マジで?!
4人ではよく遊んでたけど、2人きりって初めてなんですけど……。
いいんだけどさ。
ちょっと、緊張しちゃう。
「しょうがねーな。2人で店回るか」
聡史は、何にも感じてない様子。
こいつは、誰とでもデートして慣れてるんだろうな。
「そうだね」
そう言って、お店の方に歩き出した。