~校内恋愛禁止ですっ!!~
「気にすんなって言ってんだろ!!」
怒ったような声に思わずびくっとした。
天上先生はすこし申し訳なさそうな目で私を見る。
だが何も言わずに、ふいっと視線を向こうにやる。
そのままフラフラと千鳥足で私から離れていった。
気にするな、なんて言われても……。
あんな苦しそうな姿見せられたら、心配で仕方ないじゃない。
「天上のことだからね、大丈夫だと思うよ」
岸谷先生が私の肩にぽんと手を置いて言った。
表情は変わらずに、いつもの優しそうな顔。
岸谷先生が言うぐらいだし、大丈夫なんだよね、きっと……。
心はまだ少しもやもやするが、その言葉を信用することにした。