~校内恋愛禁止ですっ!!~
◆ ◆ ◆
まさに崩れ落ちる寸前で私は天上先生の元へたどり着いた。
急いでその身体を支える。
「俺に構うな。岸谷が待ってんぞ」
「フラフラな人を目の前にして、そんなことしてられないわよ」
天上先生の顔はこちらを向いているが、焦点は合っていない。
どこか遠くを眺めているような目だった。
自力で立つことも出来ないようで、全体重が私にかかる。
私の肩にかけている腕を離せば、たちまち崩れ落ちていまいそう。
私は右腕に力を込めた。
空いている左手で天上先生の額にそっと触れる。
缶ジュースによって冷やされた手がぐんぐんと熱くなる。
なによこれ。
酷い熱じゃない!!
こんな状態で、ずっと練習していたっていうの!?
「無理しないで!!こっちは心配なんだから!!」
「オマエに心配されても嬉しくねぇよ……」
肩を組んだまま私は保健室へ行った。