~校内恋愛禁止ですっ!!~
「調理部」
◆ ◆ ◆
「調理部」
廊下にほんのりと漂う甘い匂い。
それにつれられて私はふらふらと廊下を歩いていた。
これ何の匂いだろう?
きっとお菓子だろうな。
クッキーだと嬉しいなぁー。
なんて思いながら歩いていたのが間違いだった。
ドンッ
「きゃっ!?」
「わわぁ!!」
曲がり角を曲がったところでぶつかってしまった。
やちゃった!!
しかもこのパターンは……。
朝の出来事が脳裏をよぎった。
顔がサァッと青ざめた。
いますぐ逃げないと……!!
「うー、痛たた……」
「ってアレ?」
私の目の前にいたのは、女の子に見えるほど可愛い男、一之瀬悠だった。