~校内恋愛禁止ですっ!!~
「今朝のお礼がしたくて……」
「そんなあの一言だけで十分よ」
『今度は僕が守ります』
あの気持ちだけでも嬉しいのに……。
「それじゃ、僕が納得いかないんです!!須藤先生は強いので、誘拐されても自力で逃げそうですし」
最初はいいけど、最後の一言は……。
悠先生のなかで私は『女性』としてちゃんと認識されているのかな……?
まあ、せっかくのお話を断るのも悪いよね。
「じゃあ行きましょ」
「いいんですか!?」
悠先生はパッと顔を上げ、目をキラキラさせた。
大きな目はより一層大きくなった。
悠先生はバタバタと帰る用意をして、私を引っ張っていくかのように、職員室を後にした。