〈短編〉かわいくなりたい
そう・・・そうですか。
和也は気にならないんだ・・。
かわいくなっても意味なかったかも・・。
和也は私のこと単なる幼馴染としか思ってないんだ・

・・・ヤバイ・・涙出そう。


「和也は好きな奴いないの??モテモテだけど・・・」

これは単なる和也にばれないようにしたいだけ・・・・
この気持ちにきずかないように・・・ 

和也は下を向いて頭を掻く手が止まってゆっくりと顔を上げて私の顔を見た。
その目はとても綺麗で思わずじっと見つめてしまった。
やっぱり和也が好き・・・。

少し沈黙が続いて和也の口が開いた。
「・・・・・いるよ?」


いるんだ・・・・そりゃあモテるし女の子たくさんいるしかわいい女の子がいるから好きな奴いない人なんていないよな・・・


また沈黙だ!!ヤバイなんかまた泣きそう・・。だって和也好きな人いるんだもん。


「ど・・・どんな子なの??」

私の馬鹿!!聞きたくないこと聞いてどうすんのよ!!
ほらぁーー和也まで黙っちゃってんじゃん!!

「恥ずかしいからいいたくないかぁ」

私はケラケラ笑いながら言った。もちろん作り笑顔で・・・

和也はまた私をじっと見た。
なんか私悪いこと言ったかな?


「別に恥ずかしいんじゃないんだけどさぁ・・・陸には関係なくねぇ??」


この時私の中で胸がギュッと締め付けられた感じがして奈落の底に落ちた感じだった。

なんで関係ないの??だって昔よく遊んだ幼馴染じゃん??!!
和也はそう思ってないの?

あたしはこの時和也の言葉が気に入らなくて・・・


「なんで??幼馴染じゃん!!」


和也は黙り込むかと思うとまた頭を下に向けると・・・


「俺はお前のとこ幼馴染だと思ってない。」


なんか・・・複雑な気持ち・・・なら私のとこどう思ってるの??
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