キス魔なあいつ





そんな悠は

ゆっくり口を開いて……。


「……一緒に寝ても、いい?」


ぶはぁっ!


「……はぁーっ!!??」


何を言い出すのかと思えば。
やっぱり、バカなのは悠じゃないっ!


あ~、危ない、危ない!

ハンバーグを吹き出すとこだったわ。

あたしが、玉ねぎのせいで出る涙を堪えながら、
がんばって作ったハンバーグ。

勿体ないことするとこだったわ、本当に危ない。

きちんと飲み込んでから。


「もう一度言ってみなさい?」


聞き間違えだと願いながら、
完璧な作り笑顔で悠に問う。





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