キス魔なあいつ




「…だからぁ」


妙にもじもじしながら、上目遣いの悠は。

やっぱり聞きたくないことを言って退けた。


「…一緒に寝てほしいなぁ、って…。ね?」


なにが『ね?』よ!

あぁ、バカな子だとは思っていたけど…。

まさかここまでなんて。

救いようがないバカね!



「…ふ…ふふ。」


あたしは上げたくもない口角が引き吊られ、ぴくぴくする。


一緒に寝るなんて、

「 ぜ っ た い に イ ヤ !! 」

「えー?」


『えー?』でもないってば!




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