キス魔なあいつ
あたしとあいつの現実性
断固として、一緒に寝なかった次の日。
お弁当をいつも通り、二人分作って。
同じ学校に通うあたし達は、二人で登校して。
あとはお互いの教室に入って、さようなら。
教室からあまり出ないあたしは、廊下で悠とすれ違うこともあまりない。
いくらキス魔の悠でも、学校でまでしてくることはない。
まあ、学校は勉強の場ですから当たり前なんですけど。
あたしは今、友達と中庭でお弁当を食べている。
気持ちいいくらいに晴れ渡った青空が、逆に虚しく感じる。