キス魔なあいつ




あたしはたまにある、告白が堪らなくめんどくさい。

誰が、何と言ってきたって。

答えはひとつ、『ごめんなさい』。

あたしは断り続けているのに、未だにこれが絶えないのは、なぜだろうか。



「ここじゃ何だから、どこか場所変えて…」


そう言った名前も知らない男子の言葉に。

「じゃあ、校舎裏で」

と、あたしは思わず。
今日の悠の告白現場を指定してしまった。



こんなことさっさと終わらせよう。

そして、あたしは肉じゃがにありつく準備をしなければならないのだ。

食い意地が張ってるとは、言わないでください。




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