キス魔なあいつ




いつまでも〝ちゅっ〟〝ちゅっ〟とキスの嵐なので。


あたしは、そんな子ライオンから顔を背けた。


「晩ごはん、遅れるわよ?」

「あっ、そうだった!」


あたしはもう、おなかペコペコなので早く作って食べたいんですが。

んでもって、この抱きしめられてる状態をなんとかしたいんですが。



その思いが悠に通じたのか、

「陽菜、大好き」

と頬っぺたにキスをしてから、キッチンをスキップしそうな勢いで出ていった。


手伝いなさい!とは、もう敢えて言いません。




< 7 / 111 >

この作品をシェア

pagetop