あたしだけの俺様王子!
「初めて、俺の名前呼んでくれたね。」
そう言って桐島佑都は嬉しそうに
笑う。
それは本当に嬉しそうで。
「ねぇ。ゆきちゃん。俺、すっごく
我慢した。けど、そんな可愛い目で
見られたら、もう俺、我慢の限界。」
そして桐島佑都は耳もとで囁く。
「ゆきちゃん。キスしてもいい?」
「まっ、待って!」
「やだ。もう我慢できない。」
そう言ってあたしの眼鏡を外すと、
長くて甘い、二回目のキスをした。