シュレーディンガーのみにゃこ【その一】


みにゃこの体温が伝わって来る
膝に視線を落とし私は彼女の
背中を撫でながら、
しみじみ思った。

「歳とったねぇあんたも…」

彼女は今年で十一歳、
人間で言えば七十過ぎかぁ…

確かに毛並みの色艶が落ちた
気がするし、ちょっ痩せたかあんた?
…餌あげて無いみたいでなんか

体裁悪いなぁ…

などど、わしゃわしゃと
彼女の背中を撫でながら、
何となく思う…

が…

私もこの子の事は言えないなぁ、
今年で四十路突入だもん。

この歳で携帯小説って言うのは
ジェネレーションギャップが
大きすぎるのかもね…
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