シュレーディンガーのみにゃこ【その一】
そんな事を思いながらみ
みにゃこの背中に頬を埋める。
「猫の毛並みフェチ
なのかぁな…私…」
改めて感じるみにゃこの
背中は、ほんのりお日様の
香りがした。
そして誓う、私は来世、
絶対に猫になるんだ、
誰にも気兼ねする事無く
暮らすのだって。
みにゃこは私の膝が一番の
お気に入り。
わしゃわしゃと背中を撫でられるのが
気持ち良いらしく、瞳を細めて
あくびを一つ…
「長生きするんだよ…」
私の言葉にみにゃこは何も答えず、
もそもそ背中を丸めると、
のんびり惰眠の世界に落ちて行った。
私はその姿を眺めながら
小さくひとつ溜息をついた。
「春は良いなぁ…」
私はポツンと呟いてから
青く澄んだ透明な青空を見上げ
改めて思う、
小説、なんとかしなきゃ
イケないなぁって…