僕らはみんな、生きている。
「その人の女の子は態度良かったんだよ。あーいうのは二度と来てほしくない」

「わかるわかる。うちもカラオケだし接客業でしょ、「お客様第一主義」ってやつ。
 あれのせいでこっちはストレス溜まりまくりなんですけど」
 
 麻美は友人の池山 ゆかりの自宅で、愚痴をこぼし、今度は話を聞く側になった。


 二人は高校時代から付き合いがあり、卒業後も連絡を取り合ったり、こうして会って話をしたりする。
 
 たいてい、学生の時仲良くなった人とは、学生の間だけで終わる。けど彼女達はそうはならなかった。お互いに相手を友人と認識し、それを継続させたいと思っていた結果だ。
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