ストレイト


「俺も忘れ物してたの思い出してさ…ってあれ?瀧本さん、山本さん」


百合と私の事を見て藤崎君が言った。


「あ、瀧本さん丁度良かった。昨日メールで言ってた本何だけど、今日持って来てるから部活終わった後渡しても大丈夫?」


「ありがとう!大丈夫だよ。」


百合は、はにかみながらそう答えていた。

そんな百合を羨ましいと私は思った。

私ももっと桜木君と話したいな…。


その事が顔に出ていたのか田中君に話し掛けられた。


「今、圭の事考えてた?」


今まで見たこともないような悲しげな顔で笑いながら。


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