あやなき恋



「一応、兄妹なんだからさ。普通に呼んでほしいな」



お茶を受け取って、ソファーに座った。



「普通に?…お兄ちゃんってこと?」



「違うよ、誠治って」



あぁ。



「うん、そうだよね」



「オレだって馴れ馴れしく彩乃なんて呼んでいいか迷ったよ」



「あれ、そうなの」



「……アヤ、彩がいいな」



「じゃあ誠治、お茶の残りは冷蔵庫入れといて」



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