あやなき恋



「彩乃、お兄ちゃんほしいって言ってたじゃない」



たしかに思ってたけど。



なんか唐突すぎて…何だかよく分からないよ。



「仲良くなれるかな」



「大丈夫でしょ、あんたなら」



お母さんはドレッサーで化粧をなおしていた。



「とにかく、もうすぐ時間だから。…あっ、聞こえるかしら、エンジン音が」



ブロロロロ…と外で音がした。



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