アリス姫。

…足音は近づいてくる…





「ふーッ。なんとか間に合ったかな。」


ゆららは傘を閉じると下駄箱から上履きを取り出して生徒会室まで向かった。



皆もう集まってるかなぁ？







…それは、追いかけてくるように…




生徒会室のドアノブを掴むと、中にはもう皆が揃っていた。


眠そうにあくびをしている相楽と愛梨。


髪の毛をくるくる巻いてる小悪魔。




そして、一番端のテーブルには神原がいた。


その表情はどこか怖く、歪んでいる。


でもいつものように無表情だ。








…もうすこし…




「皆、今日は急に呼び出してすまなかったな。」


「いいえ☆愛梨達元気パワフルだしぃ☆」


はしゃぐ愛梨に、小悪魔はうるさいと告げ口している。






「それで…今日はどうしたの？」



ゆららの質問に、皆の視線は神原に集まった。






…ひたひたとそれは続いて…





「ああ。…今日は皆に知らせるために呼んだ…」


ゴロゴロと空が音をたてて雨がいっそう強くなった。










ゴロゴロ…






「裏行事を開催する。」


ピシャアーーンッ



雷が落ちた。







「…う…裏行事を…？」






…もう、その足跡は君の後ろまで…。