アリス姫。
お昼時間。


学園の掲示板にはテストの順位表が張られていた。


私と桜はそれを見るため、人だかりの中から顔を出した。





「うわスゲー…またあいつトップかよ?」


「どんだけ頭イイワケ?」



噂の的になっている。


やっぱりまたあの人がトップだ。








全教科100点。




神原 奏。







「またトップだね神原くん。でも学校に来てるとこ見たことないよぉ?」



そう。


コイツはかなりのサボり症。


天才的な勉強能力を持っているから先生達は何も言わないとかなんとか…



あだ名は“ガリ勉”だって噂だ。





…でも私はまだコイツの顔を見たことがない。







まぁいいけど。










……………そう言っていられるのも今のうちだった。


まさかこんな私の平和が崩れていくなんて…








それは、その順位発表から2週間たったころだった。



いつものようにお弁当を食べていた私達に噂が流れてきた。





「神原奏が学校に来たぁ!?しかも今!?」

なんと神原が学校に来たらしい。



「しかも超超超カッコいいんだってぇ!!」



まじで。



ウッソだぁ。だってガリ勉でしょ?


誰かと間違えてんじゃないの?
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