誰も知らない物語
「…なぁ、優香からも言ってやってよ…ヤバいっての…。」
隣にいる優香に耳打ちで伝える。
あとはまともな優香に託すしかないと思いきや…
「…面白そうじゃん。」
と、満面の笑みで俺に答えた。
…って、そんな顔するなよ…。
…どうやら、俺だけが違うみたいだ。
「三日間じゃ。」
「三日間?」
「三日後の十五日の夜までの期限でいいじゃろ?」
意外にもあっさりと期限を決めた。
いや、決めたというよりは…決めてた。
「わかった。そうしよう。」
健三は瑠奈の提案に承諾した。
勿論、ほかの皆もそれに賛同した。
俺も賛同した。
この状況で反対したところで、勝ち目はない。
それに、優香があんなにも楽しそうな顔をしていたのだ、賛同するしかない。
「よっしゃー!探検だ!」
まるで、童心にでも帰ったかのようにはしゃぐ晴彦。
いつも童心のようにはしゃぐが、今回はちょっと度合いが違う。
それと同じ奴がもう一人…
「ねえねえ、瑠奈ちゃん。蓬莱さんってどんな人なの?」
とこちらは恋ばなに盛り上がる美保。
…しかも、既に“瑠奈ちゃん”って呼んでるし。
「みんな、元気ね。」
「やっぱ、ただのバカだ。」
バーベキューの時にも思ったが、この二人は憎めないバカだ。
「そうそう…」
優香が何かを思い出したように俺を覗きこんだ。
「な、なんだよ?」
いきなり下から覗きこまれたら驚く。
「さっきの話!」
「さっきの?」
「流れ星のはなし!何だったの?」
すっかり忘れていた。
瑠奈に気を取られて忘れていたが…俺、告白しようとしてたんだ。
しかし、今さら言えるはずもなく…
「やっぱ、なんでもねぇー。」
って言うしかなかった。
「なによ、ケチ。」
楽しみにしていたのか知らないが不貞腐れたように頬を膨らませた。
ごめん。
今は言えない。
でも、絶対言うから。
なんて、勝手に流れ星に願いをかけた。
頭が痛い。
また二日酔いのようだ。
昨日のことが朧だ。
まだ重い頭を上げると缶ビールが散乱していた。
そうだ…昨日、飲んだんだ。
「あ、おはよう。」
くらくらする意識の奥から声がした。
ぼやける視界の向こうに優香がいた。
「大丈夫?はい、水。」
と、コップ一杯の水をくれた。
「ありがとう。」
俺は重い体を覚ますように水をいっきに飲み干した。
隣にいる優香に耳打ちで伝える。
あとはまともな優香に託すしかないと思いきや…
「…面白そうじゃん。」
と、満面の笑みで俺に答えた。
…って、そんな顔するなよ…。
…どうやら、俺だけが違うみたいだ。
「三日間じゃ。」
「三日間?」
「三日後の十五日の夜までの期限でいいじゃろ?」
意外にもあっさりと期限を決めた。
いや、決めたというよりは…決めてた。
「わかった。そうしよう。」
健三は瑠奈の提案に承諾した。
勿論、ほかの皆もそれに賛同した。
俺も賛同した。
この状況で反対したところで、勝ち目はない。
それに、優香があんなにも楽しそうな顔をしていたのだ、賛同するしかない。
「よっしゃー!探検だ!」
まるで、童心にでも帰ったかのようにはしゃぐ晴彦。
いつも童心のようにはしゃぐが、今回はちょっと度合いが違う。
それと同じ奴がもう一人…
「ねえねえ、瑠奈ちゃん。蓬莱さんってどんな人なの?」
とこちらは恋ばなに盛り上がる美保。
…しかも、既に“瑠奈ちゃん”って呼んでるし。
「みんな、元気ね。」
「やっぱ、ただのバカだ。」
バーベキューの時にも思ったが、この二人は憎めないバカだ。
「そうそう…」
優香が何かを思い出したように俺を覗きこんだ。
「な、なんだよ?」
いきなり下から覗きこまれたら驚く。
「さっきの話!」
「さっきの?」
「流れ星のはなし!何だったの?」
すっかり忘れていた。
瑠奈に気を取られて忘れていたが…俺、告白しようとしてたんだ。
しかし、今さら言えるはずもなく…
「やっぱ、なんでもねぇー。」
って言うしかなかった。
「なによ、ケチ。」
楽しみにしていたのか知らないが不貞腐れたように頬を膨らませた。
ごめん。
今は言えない。
でも、絶対言うから。
なんて、勝手に流れ星に願いをかけた。
頭が痛い。
また二日酔いのようだ。
昨日のことが朧だ。
まだ重い頭を上げると缶ビールが散乱していた。
そうだ…昨日、飲んだんだ。
「あ、おはよう。」
くらくらする意識の奥から声がした。
ぼやける視界の向こうに優香がいた。
「大丈夫?はい、水。」
と、コップ一杯の水をくれた。
「ありがとう。」
俺は重い体を覚ますように水をいっきに飲み干した。