チョコレートトラップ
「チョコと手紙、

 高橋くんに渡ったんだよね」


「そうだって! ほら、

 下駄箱にないんだから。

 本当よかったね、芹菜。

 一時はどうなるかと思ったもん」


ようやく肩から手をはなした凛が、

今度は難しそうに

腕組みをしながら呟く。


そうだよね。


直接渡すのを拒んだ私に、

きっと凛は半分以上諦めていたよね。


でも、咄嗟にだったけれど

こうして下駄箱に入れておいて

よかった。


あとは、高橋くんからの

返事を待つばかり。


返事……してくれるよね?





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