チョコレートトラップ
「だ、大丈夫だってば!

 もう、凛ったら

 心配性なんだから」


「芹菜だから

 心配してるんだってば。

 本当に大丈夫かなぁ……」


凛は私の顔を見て首を傾げた。


確かに私は少し抜けてる所が

あるかもしれないけれど、

念を押されるくらいに

私って酷いのだろうか。


いつの間にか高校に着いた

私たちは校門をくぐると、

昇降口へと向かう。


ここまで来たら、

チョコを彼に渡すだけ。


1年の時からずっと見つめ続けた、

高橋くんに……。





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