ユアサ先輩とキス・アラモード
真帆は頭がクラクラした。神のご加護なくして事を行えないとまで思っていなかった。
気が付けば、真帆は湯浅の右手を両手でしっかりと握りしめていた。
「そんな事言わないでください湯浅先輩!私、死ぬ気で練習しますから。めっちゃ頑張りますから。どうか見放さないでください!色々教えて下さい!」
「イロイロねぇ……」
湯浅は右前方をチラリと見た。彼の視線の先には、神棚が置かれている。
「だ、だってほら。京都まで行くの大変じゃないですか。きっと伴緒社はすごいと思いますが、その移動時間を練習に当てた方が、私、絶対うまくなりません?」
今度湯浅は、真帆を見た。
「ダメでもともとだ。射場の神棚から伴緒社に届くよう祈るんだ。そして、死ぬ気で練習するんだ」
「い、良い案ですね!祈りましょう。祈りましょう!」
真帆は神棚の前に行き正座し手を合わせると、ぶつぶつ言いながら祈った。
「伴緒社、どうかお助けください。一生懸命がんばります。本当に本当に一生懸命がんばります。ですから弓道が上達するようにしてください!」
祈り終えると、湯浅のところへ行った。
「祈りました。さあ、練習しましょう!一秒だって無駄にしませんよ!」
「まあ、乳離れしたばかりの幼女を麗しい女性に育て上げ、世の男性たちをウハウハ言わせるごとく、ヘッポコ弓道部員を名将のごとき腕前に育て上げ、全日本弓道連盟の長老たちに『神様の元へ行く前に拝めてよかった!』と言わせるのは悪くない」
「なんで死ぬのが前提なんですか?ピチピチのお兄さんはいないんですか?」
「俺がピチピチしているだけで十分だろう」
湯浅は自信満々に言い放った。
(クールなイケメンにピチピチはないだろう!先輩、とうとうスベっちゃったよ!でも、否定してはいけない。笑ってもいけない。褒め殺しでいくしか私に生きる道はない!)
気が付けば、真帆は湯浅の右手を両手でしっかりと握りしめていた。
「そんな事言わないでください湯浅先輩!私、死ぬ気で練習しますから。めっちゃ頑張りますから。どうか見放さないでください!色々教えて下さい!」
「イロイロねぇ……」
湯浅は右前方をチラリと見た。彼の視線の先には、神棚が置かれている。
「だ、だってほら。京都まで行くの大変じゃないですか。きっと伴緒社はすごいと思いますが、その移動時間を練習に当てた方が、私、絶対うまくなりません?」
今度湯浅は、真帆を見た。
「ダメでもともとだ。射場の神棚から伴緒社に届くよう祈るんだ。そして、死ぬ気で練習するんだ」
「い、良い案ですね!祈りましょう。祈りましょう!」
真帆は神棚の前に行き正座し手を合わせると、ぶつぶつ言いながら祈った。
「伴緒社、どうかお助けください。一生懸命がんばります。本当に本当に一生懸命がんばります。ですから弓道が上達するようにしてください!」
祈り終えると、湯浅のところへ行った。
「祈りました。さあ、練習しましょう!一秒だって無駄にしませんよ!」
「まあ、乳離れしたばかりの幼女を麗しい女性に育て上げ、世の男性たちをウハウハ言わせるごとく、ヘッポコ弓道部員を名将のごとき腕前に育て上げ、全日本弓道連盟の長老たちに『神様の元へ行く前に拝めてよかった!』と言わせるのは悪くない」
「なんで死ぬのが前提なんですか?ピチピチのお兄さんはいないんですか?」
「俺がピチピチしているだけで十分だろう」
湯浅は自信満々に言い放った。
(クールなイケメンにピチピチはないだろう!先輩、とうとうスベっちゃったよ!でも、否定してはいけない。笑ってもいけない。褒め殺しでいくしか私に生きる道はない!)