すべて奪って、感じさせて
背後でドアの閉まる音がした。
途端に抱きしめられて唇がふさがれる。私の背中と頭はドアにぶつかり、逃げ場がない。
「何を考えている?」
唇が離れた瞬間、感情のない声が聞こえてくる。
「今日のミスのことが気になって……」
「嘘だ。……前の男のことだろ?」
彼は私の左手をつかんで目の前に引き上げた。その手で器用に私の指からリングを外す。
「いつまでこんなものをつけているつもりだ?」
「これは、なんとなく……他に指輪、持ってないから」
「そんな言い訳で、俺をだませるとでも?」
「だって……」
その続きは乱暴に唇を奪われて宙に消えた。
だって、まだ信じられないから。
私があなたに愛されるなんて――。
途端に抱きしめられて唇がふさがれる。私の背中と頭はドアにぶつかり、逃げ場がない。
「何を考えている?」
唇が離れた瞬間、感情のない声が聞こえてくる。
「今日のミスのことが気になって……」
「嘘だ。……前の男のことだろ?」
彼は私の左手をつかんで目の前に引き上げた。その手で器用に私の指からリングを外す。
「いつまでこんなものをつけているつもりだ?」
「これは、なんとなく……他に指輪、持ってないから」
「そんな言い訳で、俺をだませるとでも?」
「だって……」
その続きは乱暴に唇を奪われて宙に消えた。
だって、まだ信じられないから。
私があなたに愛されるなんて――。