恋に恋する乙女達へ
「なんだ、みんなして。とにかく、今日は終了。来週もいつも通りな」
「はい、解散ー」
いつも、ダラダラと帰る乙女達が、いたたまれさと、罪悪感から今日は我先にと出口に逃げ出す。
「おい!」
昌の呼びかけにも答えず、片付けもそこそこに出ていってしまった。
「これ、どうすんだよー!!」
がらーんとした教室に昌が一人。
寂しい気持ちを増幅させる、机に放置されたお菓子に、お茶。可愛らしい食器達。
「みんなのばかー」
一人残され、イジメられっ子な気分。
「もー知らないからな」
しょうがなく片付けを始める昌。