恋に恋する乙女達へ
ガシャン
「あ、あー。…割ってしまった」
皿を一枚、落としてしまった。
片付けようと、破片に手を伸ばす。
「っ痛!」
人差し指に赤い線が走る。
「もうやだ、最悪…」
大分、メンタルをやられてきたよう。
「昌!!大丈夫か?!」
勢いよく、走り込んできたのは、恭。
ばっと上げた昌の顔には、涙が浮かんでいて…
「な!恭!!なんだよ、逃げたくせに」
気まずそうに、顔を背け指で、目の下をふく。
「片付け、やっとくから。医務室いっておいでよ」