恋に恋する乙女達へ
乙女の告白
「昌、指は大丈夫か?片付けの方は終わったけど」
医務室のベッドに腰掛けている昌に声をかける。
日曜は先生はいないが、部屋自体は使えるように施錠されていない。
「ご苦労。早かったな」
すっかり、いつもの昌になっていた。
「美紀先輩が、手伝ってくれたからね」
「珍しいな、あいつが片付けに参加するなんて。で、あいつは?」
「鍵、置いたら来るってよ。もうすぐ来るんじゃないか?」
「…なぁ、恭。お前、好きな女の子いるのか?」
さすがの昌も、あんなに具体的に言われれば思うだろう。