恋に恋する乙女達へ
「無理だってば。向こうは、全然気づいてないし」
「告白してしまえ!好き、と言われると好きになっちゃう、なんて話もあるらしいぞ」
昌は完全に面白がっている。
他人の恋は面白いものだ。
「昌はさ、どうなの?」
「なにがだ?」
「もし、俺に好きだと言われたら。どう思う?」
「うーん、なかなか昼ドラ風だな。家庭内ラブか…」
「いや、俺個人でみてよ」
「なら、嬉しいな。恭は頭いいし、見た目も整っているし、優しいしな。あ、恭のバイオリンも好きだぞ?そうだ!なんなら、バイオリン演奏しながら告白、とか」
前半だけ聞けば、照れそうなものだが
後半で全ておとされた。
事実、恭は呆れはてている。