恋に恋する乙女達へ
「付き合うことは、ないと思います」
やけにはっきりと、断言する相川に周りはいぶかしむ。
「ですが、寮長は、昌は、恭くんのこと恋愛対象として好きになると思います」
ぉお!!
周りにどよめきが広がる。
「皆様、こうするのはいかがでしょう」
相川が声をワントーン落としたのに合わせ、周りも声をひそめた。
「寮長は、このまま乙女会に籍を置く。現状、付き合ってはいないのですから問題はない」
「しかし、仮に恭くんと付き合ったと仮定して、彼氏彼女のモデルケースとして彼らに行動してもらう」
「そのうち本当に付き合いだしたら、除籍します」
「しかしながら、それまではこちらもサポートしながら、情報をもらいましょうよ」」