BEST FRIEND♪

「私、スリーポイントシュートって、苦手なんだよね」

 言いながら、美衣がドリブルをする。

「苦手、か」

 彼女は、大きく跳んで、シュートした。

 ガコン、ボールは、籠の淵にぶつかってはじかれた。

「あー、まただ。だから苦手なんだよね」

 俺は、息を吐く。

「苦手って、思ってるとうまくいかないよ。ほら、先入観ってヤツ。だから、苦手意識を捨ててごらん」

 美衣は、本気で言ってるの、と呟きながら、もう一度、シュートをする。

 スポン、ボールは弧を描いてゴールに吸い込まれた。

「っあ!!入った…」
< 24 / 96 >

この作品をシェア

pagetop