溶ける彼女
――あ、いいこと考えた。
不意に彼女が声を上げ、彼と女の子は彼女を見つめた。
「三人で一緒に川行こうよ」
「あぁ、そっか。楽しそうだね」
「ね、一緒に川行こう!」
彼と彼女が女の子を見つめると、後ろの窓が開いてお婆さんが顔を出した。
「行ってきなさい、楽しいよ」
女の子は少し微笑んで、頷いた。
「よっしゃ! じゃあ決定だ!」
「怪我させるんじゃないよ」
「大丈夫です、ちゃんと見てますから」
三人はさっさとかき氷を食べ終えると、淵添え川に向かった。