小織姫の恋 -She is princess-
chapter 1
朝。
窓の外を見ると、
梅雨の時期特有の大雨。
空気は、じめっとして
なんとも目覚めの悪い朝。
私は2階の自分の部屋で着替えを
済ませ、下のリビングへと降りる。
階段を降りると
執事やらメイドやらが勢揃いし、
「おはようございます」
と、声を揃えて私に告げる。
「おはよう」と適当に返し、
わたしの専属メイドが運んできた
朝食を目の前に、
そしてお母様お父様を向かいに、
椅子に座った。